いとう(WEB・デザインチーム所属)、アニメよりマンガ派。
どうも僕です。
先日イラレのアップデートをした際、オブジェクト下に現れるコンテキストタスクバーが鬱陶しいと呟いたのですが、そちらに気を取られているうちに、新しい機能が実装されていたようです。
その名も「テキストからベクター生成(Beta)」。
名前の通りテキストから、最近の用語を使うとプロンプトからベクターオブジェクトを生成してくれるAI機能です。今回はそんな新機能を使ってみた感想を書こうかなと思います。
イラレについて考える
Adobe社が販売しているIllustrator(以下イラレ)というソフトについて、改めて考えさせられる機能だなというのが第一印象。
カタカナにするとイラストレーター、直訳するとイラストを描くことを生業としている人を指します。では普段の使われ方としてはどうか?
確かにイラレで凄いイラストを描いている人はいます。
僕の先輩デザイナーも、なんか勢いでイラスト描いたらバズってしまって、一時期人気イラストレーターとして活動していました。
ソフトの名称だけを捉えれば、おそらく一番正しい使い方です。
反面、デザイナーとしての活動時はイラストを描くことはほぼなかったかと思います。
僕自身も普段はレイアウトしたり、データ作ったりがメインで、イラストはたまにちょろっと片隅に描く程度。
デザイナーという職業の大多数が、このような用途で使用しているのではと感じます。
ちなみにAdobe社もイラレの紹介文として「業界をリードするグラフィックデザインツール」と打ち出しており、紹介文では「ロゴ、アイコン、グラフィック、イラストなど…」とイラストを最後に持ってくるぐらいに、イラストを描くよりもその他の使い道が多いことを示唆しています。
その機能、本当に必要?
正直すごいなと思う反面、前述の用途を考えた時に、この機能をイラレに実装する必要があったのかは疑問でした。(この時点ではまだ使ってない)
ぶっちゃけ無理やり付け足したようなイラストは使用したくないし、プロンプトの特性を追って試行錯誤しながらイラストを作る時間があるなら、社内あるいは社外のイラストを描ける人にお願いしたいし、最悪自分で描けばいいのではと感じてしまうからです。
また、僕は「AIで仕事が無くなる論者」ではないですが、制作案件(というかクライアント?)によっては単価も下がるだろうし、それによって苦しむ人もいそう…と思ってしまったのは事実です。
この辺りの感覚については、昔からアップデートが入るたびに「こんな使わない機能いらないから軽くしてくれ」と考えていた個人的な感情も込みですが。。。
ということでようやく使ってみた
機能としては充実しているらしく、生成時に「被写体」「シーン」「アイコン」「パターン」の種類が選べます。アイコンとかパターンとかは使えそうな気がするので、問題は被写体とシーンですね。
とりあえずサンプルプロンプトを参考に触ってみました。
被写体でサンプル「ハンバーガー」を選択。
[大きくてジューシーなハンバーガー][ブランディング]というプロンプトが自動入力され、生成が開始されます。
美味しそうかどうかはさておき、ハンバーガーのイラストが生成されました。
ここで再度「生成ボタン」を押下すると、同じ条件で違ったイラストを生成してくれるのですが、せっかくなのでちょっとプロンプトを変更してみたいと思います。
一つ目の[大きくてジューシーなハンバーガー]を僕の大好きな[ビッグマック]に変更してみました。
果たしていい感じのビッグマックは生成されるのでしょうか?
・・・どうやらAIは[ビッグマック]を知らないようです。
謎のオブジェクトが生成されてしまいましたので、ちょっと条件を変えて実行。
[3段のハンバーガー][大きくてジューシー][マクドナルド][トマト抜き]で実行してみました。
パティを2枚にすることはできたのですが、どうしてもトマトが挟まってきます。
トマト抜きって言ってるじゃないか!
なかなか難しいですね。誰かトマト抜く方法知ってる人がいたら教えてください。
使ってみた結果
Beta版というのもあるのでしょうが、やはり細かい設定を反映させるのはなかなか難しいですね。
あまり期待はできませんが、次回は「シーン」での生成を試してみたいと思います。
こうした方が良いよという意見等ありましたら、X(旧twitter)で教えてください。