こんにちは!トキ・テックのサポート・スタッフチームの淺野です。
私たちのチームは、メンバーごとにプランニングから映像・制作、プロモーションまで、コンテンツに関わる作業のさまざまな分野でサポートしています。
今回は、2024年夏の注目アニメ「キン肉マン 完璧超人始祖編」についてご紹介します。「キン肉マン 完璧超人始祖編」は、7月7日よりTBS系全国28局ネットで放送が開始し、NETFLIXでも配信されています。
ちなみに“完璧超人始祖”と書いて、「パーフェクト・オリジン」と読むのだとか…。
「キン肉マン」とボク
「キン肉マン」は1979年に週刊少年ジャンプで連載され、今年で45周年を迎えるそうです。
1983年から約3年、1991年には続編の「キン肉星王位争奪編」が1年にわたって、アニメ放送され、私がしっかりとキン肉マンに触れたのは再放送でのこと。
リアルタイムの世代ではないのですが、「キン肉マン」に親しみを持つ世代です。
特に、当時小学生だった私にとって「第21回 超人オリンピック ザ・ビッグファイト編」はハラハラとしたもの。子ども向けのアニメでありながら、ウォーズマンの残虐性や、宿命のライバルだったロビンマスクの憎悪、親の仇を憎むブロッケンJr.の復讐劇が描かれ、シリアスな見どころも盛りだくさんとなっていました。
もともと、「キン肉マン」は怪獣と戦うギャグ要素のアニメから始まり、「第20回 超人オリンピック編」でプロレス要素が追加されました。その後、超人たちの心情が深く描かれる話や、かつてのライバルたちが仲間となって、”友情”をテーマにキン肉マンの代わりに戦う場面も描かれます。
さらにタッグマッチや、勝ち抜き戦、チーム戦という新しい要素が加わります。主人公のキン肉マンだけでなく、個々のキャラクターにも焦点が当たり、視聴者・読者を飽きさせない展開が魅力です。
そして、1998年から約13年間、「週刊プレイボーイ」で、キン肉マンの息子・弟子世代が活躍する、「キン肉マンⅡ世」が連載開始。「キン肉マンⅡ世」では、それぞれのキャラクターはよりスタイリッシュに、必殺技もさらに注目されて、カッコよく描かれ、「キン肉マン 完璧超人始祖編」は、その流れを逆流した受け継いだストーリーで、大人も楽しめる内容となっています。
キン肉マン役の声優も、レジェンド声優の神谷明から人気声優の宮野真守へと新世代へ。従来のキン肉マンのイメージに寄り添った演技に、7月7日の初回放送後にSNSでは賞賛の声も上がっていました。また、神谷明は続投で、キン肉マンと関わりの深い役柄を演じ、ほかにもケンドー・コバヤシや麒麟の川島など、”キン肉マン芸人”として知られる芸能人も声優に参加しています。
私はアプリ「ジャンプ+」で物語を追っていますが、どうやら「週刊プレイボーイ」の連載のほうが、少し展開が早いよう。新しくキン肉マンに触れる方はもちろん、往年の古参ファンだからこそ気になる、驚く展開も満載なので、「キン肉マン」に触れたことがある方は、ぜひ新シリーズの「完璧超人始祖編」を追いかけてみてはいかがでしょうか。
現代に通ずるコンテンツマーケティング
ここまでは、「キン肉マン」という作品について語っていましたが、いまの私の業務の観点から、ほかとは違う視点で「キン肉マン」の魅力をいくつか紹介していきます。
①インタラクティブなコミュニケーション
ロビンマスクや、ラーメンマンなど魅力的な超人たちのほとんどは、読者が「作品に登場してほしい超人」を応募したものがベースになっています。超人のデザイン募集は「キン肉マンⅡ世」の連載まで続きました。ロビンマスクなど初期から登場する超人の場合、現在なら若くても40代後半、ひょっとしたら60代の人が考案者なのかもしれません。
読者と双方向性のあるコミュニケーションを図り、時代を越えて令和でもなお、これらの超人が活躍する姿が見られるというのは感慨深さを見られます。
②プロダクト・プレイスメント
プロダクト・プレイスメントはコンテンツ内に、実在の商品を登場させたり、キャラクターと絡ませたりする広告手法。映画「君の名は」でもサントリーのドリンクを飲むシーンや、「TIGER & BUNNY」では思いっきり企業のロゴを付けたキャラクターが活躍する内容となっています。
古くからある広告手法ですが、マンガでのタイアップは実は「キン肉マン」が先駆けとされています。作中では子どもたちが好きな森永ココアや、ポテロングといった商品が登場。もちろん、プロモーションの意味もあると思いますが、子どもたちにもお馴染みの商品があることで、現実と物語をつなぎ、より愛着を感じさせる要素になったのではないでしょうか。
③アニメの聖地化
キン肉マンには、日本の各有名スポットも多く登場します。衝撃な幕引きの一戦が行われた、東京・上野公園の不忍池や、名古屋城など5つの名勝で行われた「キン肉星王位争奪編」など、作品を通して、当時の子どもたちが訪れたことのない場所でも、どんな場所かがイメージできるシーンもあります。そしてこの春、「夢の超人タッグ編」が行われた富士山のふもとにある静岡県沼津市に、聖地として常設施設「キン肉マンミュージアム」がオープンしました。
詳しくはこちら!
「キン肉マンミュージアム」静岡県沼津市にオープン ( https://eee-plan.com/event/65549 )
このほかにも、原作のほうでは「”7人の悪魔超人”が8人といる」といった迷シーンや、設定の矛盾もしばしばあるのですが、「ツッコミながら読めるぐらいのほうが身近に感じてもらいやすい」という作者(ゆでたまご)の考えのもとの仕掛けだとか。
時代背景の違いはあると思いますがが、こういった読者を楽しませる要素を随所に仕掛けているのが長年にわたって愛される秘訣の1つかもしれませんね。