テロップチームブログ担当「僕」です。今回、というか本日2024年3月11日は東日本大震災から13年がたった日。いつもはメディア関連のブログにしていますが、今回は当時の事を思い出した事、そして今でも感じるSNSの怖さをつづります。
東日本大震災が起きた際、僕は千葉県松戸市の近辺に一人暮らしでした。大きな被害が起きた場所よりも遠いけれど、それでも震度5弱という体験したことのなかった揺れを感じたことは今でも覚えています。家賃2万5000円のアパートは部屋だけでなくアパート全体が揺れ動いたし、ロフトの階段も倒れそう、仕事用PCも倒れそう、ひとりで全部支えるから、避難訓練で教えられてきた机の下に隠れることもできずに、揺れが収まるのを待っていました。
揺れる時間は数分だったのか、十数分だったか、感覚はわからないけど、「死ぬ可能性もあるな?」と考えたのは後にも先にもこの時だけ。揺れが終わった瞬間は文字通りにへたり込んでいたんだと思います。
そこから先は何が起きたかの情報収集。貧乏一人暮らしで千葉に引っ越してきたのでテレビもラジオもありはせず、当時バイトもしていなかった僕の唯一社会との繋がりは「ネット」のみ。13年後の今のように多種多様なSNSがあったわけでもなければ、スマホも持っていない僕にとってはPC画面のみが情報のすべてでした。
そこから読み取れるのは別世界のような惨状と、加熱し続ける報道、真偽不明な情報ツイートに、自粛ムードが漂うガラリと変化した世界の有様でした。
連日続く被災地の報道と、被災地近辺や、次の地震に備えるための買い占め騒動、そこの利益を虎視眈々と狙う転売ヤーの様子は外部から見ていても気持ちのいいものではなかったし、実際にこいつらはなんなのか?と考えたこともありました。
そして同時に、SNSユーザーは近くにいる専門家よりも、ある程度情報が精査されたテレビ・ラジオの情報よりも、真偽不明な「SNSの情報」を信じて行動してしまうという事。
もちろんSNSはどのメディアよりも速報値が高いし、現場にいる人間からの生の情報という側面もあるけれど、それを偽る害悪者からの情報も鵜呑みにして拡散してしまう。別に買い占めなくてもいいものを買い占め、後々に生産されるものを定価の何十倍もの値段で入手してしまうのは、はたから見ても非常にいびつなものでした。
そんな流れは13年の月日を経ても変わらない。むしろあの時よりも手口が醜悪化し、より多くの被害を拡散するかのような力を持っている気がします。新型コロナの時も能登半島地震の時も、東日本大震災の時と同じように、真偽不明の情報がSNSにはびこった。
それでも、ユーザーたちや有識者たち、システムは少しでもそういった情報が拡散しないように整備されてきたとも思う。嘘をつくアカウントには、有識者による鉄槌が下り、間違った情報を持つ有識者にはコミュニティノートが情報を精査する。一進一退、こういう形でネットリテラシーが改善されていくのかなと思います。
災害時だからこそ気を付けている事
そんな災害時に気を付けないといけない事、特にSNSなどネット情報について僕自身は経験を通して下記のように気を付けています。
- 情報の真偽は自分で確認する。他人任せにしない
- 分からない事には口を出さない、首を突っ込まない
- 極限状態の群衆はかすなかウソでも倍に解釈して拡散するから、めったな事は言わない
- 悪人は無限に沸くから、自衛を徹底的に行う
平和な日常の時のように「(よくわからないけど)この事実はこうだったらしいよ?」という発言が、大きな誤解を生んでしまうのが災害時のSNS。公式からの情報、ソース元が確定している情報以外はすべてデタラメかもしれない、という意思を持って活用していく必要があると思います。
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